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2009年12月15日

三国志に見る時代の流れ

この所三国志ネタを連発してますが、この物語は本当に世の中の流れを表していると考えてます。

また、それが多くの人を引き付けてやまない魅力だとも感じてます。

そこで、三国志に見る世の中の流れについて記載したいと考えております。
(本当は中国の事を書くと、漢字に困るので避けている所はあったのですが、やはり私が一番多くの書物を読んだ歴史だけに、一度書き出すと止まりません。)

まず乱世に至る経緯。

後漢王朝は初代の光武帝から最後の献帝まで14代続きました。

この14人の皇帝の中で、初代光武帝と2代目の明帝を除いた全ての皇帝が20歳未満で即位していて、中には生後100日で即位した皇帝もいました。

昔の中国に見るような皇帝がいるという国の形で言えば、普通は皇帝が全ての権限を持っていて、それを補佐する宰相、大将軍、他、各大臣達が国策を練り、皇帝に勅許を得て運営されるというのが正しい政治の流れですが、皇帝が若いと、当然皇帝には分別がないので、成長するまで補佐する人達が代わって皇帝の役割を果たすことになります。

一般的には外戚と呼ばれる方々になるわけですが…。

外戚というのは、皇帝の母親の親族です。

皇帝が死に、時代の皇帝が立つと、その母は太后という事で実権を握ります。

中には政治を立派に行える頭のいい太后もいましたが、一般的には政治に関してはずぶの素人で誰かに相談しなければいけない事が多い訳です。

ここで、朝廷の中を見回してこれという頭が良く良識を持った家臣を選んで相談すればいいのですが、大概の太后は自分の親族に相談しました。

その親族も政治には素人の事が多く、どんどん政治が悪くなり、庶民が苦しい世の中になっていきます。

朝廷には、どんな時代でも庶民が幸せに生きていくように良い政治をしたいと願う人々がいます。
(一般的には清流派といわれる人々)

こういった人々が立ちあがって外戚の一掃を画策したりします。
成功すれば良い政権ができるのですが、結構失敗して粛清される運命をたどってます。

また、もう1つ、宦官という勢力があります。

宦官というのは皇帝の日本で言う所の大奥の雑用をする人たちの事。
当然、間違いがあってはいけないので男性機能を手術によって失わせた人達。
(要は切り落としてしまうんです。)

皇帝の近くに侍り(当時、宦官は人とは認めておられず、空気のような存在と思われていた為、極秘の最重要項目でも宦官の前で皇帝が話をしたりすることがあり、宦官はかなり情報を持っていた。)

ただ、宦官というのは一般的には罪人だったり(刑罰の一つで男性機能を失った人)、中には権力を得る為に自ら望んで切り落とす人もいました。

そういう人達の集まりの為、質の悪い人が多かった。
(質の良い人も中にはいましたよ。紙を発明した蔡倫とか、史記を書いた司馬遷とか…。まあ司馬遷はもうろくした武帝の怒りに触れ去勢される訳ですが…。)

この宦官が宮中で色々な策謀をして自分達に財産が入るようにするわけですよね。
(ちなみに三国志前夜といってもいい黄巾の乱の折、宦官は何もしていないにもかかわらず、宦官の中で権力を持っていた十常侍と呼ばれる宦官は皆列侯になってます。)

こうなってくると庶民の暮らしは苦しくなり、各地に反乱の種が芽生えます。

それをまとめる人が出てきた時に乱になり、王朝の屋台骨が崩れる訳ですよね。

その後は群雄割拠の時代を迎え、それをまとめた者が次の王朝を開く。

という、王朝崩壊のパターンをそのまま行ってます。

また、活躍した人達の変遷をみると、これまた世の中を表しているような気がします。

黄巾の乱から赤壁までの戦いでメインとなって出てくる人物と言えば、呂布、華雄、関羽、張飛、顔良、文醜、夏侯惇、夏侯淵、典韋、許猪、曹仁、曹洪、楽進、于禁、太史慈…。

みんな猛将とか勇将の類です。

それに対し、赤壁以降で活躍した人々は諸葛亮、周瑜、司馬懿、ホウ統、陸遜、法正…。

いわゆる軍師、智将と呼ばれる方々。
(勿論、黄忠、馬超等、赤壁後にメインに活躍する武将もいますが少ない。)

最も、赤壁以前にも軍師の活躍はありましたがあくまで戦場でのメインは武将達でした。


猛将達はと言うと赤壁の頃からは追いやられ、ある意味駒としての役割しか与えられていません。
(どんどん存在感が薄くなっていってます。)

これは世の中が乱れた当初は腕っ節がものを言うが乱世が長引くとそういった腕の立つ人々を駒として使い組織戦をした方が効率良く勝てるようになるという事なんですよね。
人より組織という図式です。

サッカーに例えると、ペレやマラドーナが活躍した時代は個人技を重んじられましたが、今のサッカーは個人技も必要ですが、フォーメーションやセットプレーといういわゆる組織力の勝負となっています。

また、産業界で行きますと松下幸之助や本田宗一郎等のいわゆる天才が当初は活躍するのですが、ある時期から組織で動くようになる。

昨今の不況によるリストラなんて最たるもので組織を改善していく事により競争に打ち勝つという人ではなく組織となっている訳ですね。

これは群雄割拠の時代から安定期に向かう中では、自然の流れなんですよね。

三国志って本当に世の中の流れが如実に表れてますよね。

ある意味、世の中の乱れ方から安定期に至る基本的な流れを忠実に辿っているのが三国志という訳です。


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ラベル:三国志
posted by たか at 02:04| Comment(0) | 三国志 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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