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2009年12月01日

切腹と介錯

武士が自分のした事に対しておとしまえをつけたり、戦で負けたりした際の作法の一つとして切腹があります。

切腹は鎌倉時代、伊豆大島で源為朝が自刃したのが最初だったと読んだ事があります。
(本は忘れましたが…。)

ちなみに山本博文氏(東京大学史料編纂所教授)によると、江戸時代の平和な折は切腹は主君が命じてやらるといういわゆる刑罰の色が濃くなり、本当に腹を斬るのではなく扇子や木刀で切腹の形だけ行い、直接の死因は介錯によるという形だったそうです。

この切腹、本当に勇気が要りますよね。

本当にお腹って斬れたんでしょうか?

この辺り、編者 別冊宝島編集部 発行元 株式会社宝島社から発売されている「最強!侍伝説」に興味深い話しが載っています。
(ちなみに、上記の山本博文氏の意見も、この本に載っています。)

意見を記載されているのは作家・法医学評論家にして、元東京都監察医務院長(ようは様々な死体を検証してきた人)の上野正彦氏が切腹について記載されています。
(ベストセラーになった「死体は語る」を書かれた人です。)

その意見によりますと、「普通、腹に刀を突き刺した場合、腹膜ショックが起きますから、意識を保っているのは難しいと思いますよ。失う可能性の方が高いのです。」と言っておられます。

また、「刀が腹腔に達するまで、皮膚と筋肉と皮下脂肪を入れても、1センチくらいでしょう。1センチ刀が入れば、もう意識はないでしょうね。」と言っておられます。

さらに、「腹膜ショックは肉体の反射です。精神力の問題じゃない。腹に傷を負えば、神経が反応して、意識を失うものです。」と言っておられます。

???という事は、いかに精神力が強くとも、肉体はその通りには反応してくれないという事ですね。

はぁ〜。

すると武市半平太の三段腹はウソなんでしょうか…。

柴田勝家の十文字腹は…その後内臓を投げたという話は…。

まあ、元々フィクションだとは思ってましたが…。

じゃあ、介錯はとなりますと…。

先ほどの上野先生によりますと、「生きている人間の首を、一刀にて両断するのは不可能だ」との事。

要は、首の椎骨(ついこつ)は刀では斬れないし、外から見えないので骨と骨の間を狙う事は無理だという事です。

確かに納得しますが…。

でも腕の立つ武士なら斬ったんじゃないかな?なんて思いが消えません。

すると、同じ本で違う人が違う意見を言ってます。

その人は旗谷(本当は旗の上に竹冠がいるのですが、表示できないので代用します。)三男氏ですが、まずは簡単に略歴を記載します。

東京・町田にて「刀剣はたや」を営む傍ら、誠斬を主にした総合武道を目指し、小太刀、薙刀等の研鑽に努める。
武道歴:戸山流抜刀術26年/教士八段、真心影流薙刀18年、
    全日本小太刀護身道25年/七段、武田流流鏑馬射手

という人。

何か分からないけど、色々とやっている武道の達人ですね。

この人が言うには介錯は「上手い人が斬れば、簡単にできたはずです。私も生きている猪なんかを斬った事がありますが、スパッと斬れました。私に介錯をやらせれば片手でも落とせますよ。」と言っておられます。

首を斬るのは難しい行為だとは思いますが、介錯に関しては、私は腕の立つ人は簡単にしたんではないかな?なんて思います。

武道家は剛毅に見せる為に大口をたたいているだけなのかも知れませんが、新撰組なんかでも、ここぞって時は、沖田総司や斉藤一といった名だたる剣客がしてますし…。

できるって事に賛成です。

しかし、切腹は…。

気を失ったのかも知れませんね。

ちなみに今回参考にしました別冊宝島の「最強!侍伝説」ですが、私はこの別冊宝島シリーズが好きで多く持ってます。
(殆どは競馬関連ですが…。)

この本も上泉信綱や塚原卜伝、宮本武蔵や坂本龍馬等、戦国から幕末にかけて活躍した剣豪14人についての記載もありますが、こういった内容はまあ、ごく普通の記載になっています。

それよりも、今回取り上げた切腹と介錯を医学的見地から、武道的見地から見るというような、ちょっと面白い試みが入っているのがこの別冊宝島の特徴です。

まあ、力をいれて読む本ではないですが、デザートとしては面白いですよ。

ラベル:剣術
posted by たか at 04:10| Comment(0) | 剣術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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